■ソ連リーグの強豪だったディナモ・トビリシ
1960年代に、僕が初めて世界のサッカーについて関心を持つようになった頃(『ワールド・サッカー』でグランヴィル先生の記事を読み始めた頃)、全ソ連リーグにはソビエト連邦を構成する各共和国にあるエキゾチックな名前のチームがいくつも入っていました。
ウズベキスタンのパフタコールなんかもそうです。1991年12月にソ連が崩壊してウズベキスタンが独立すると、同国サッカー協会がアジア・サッカー連盟に加盟したため、日本代表が遠征する機会が何度もあり(最初は1997年のフランス・ワールドカップ予選)、僕自身もパフタコール・スタジアムに何度か行きました。
コーカサス地域ではアルメニア共和国のアララット・エレバンとジョージア(当時は「グルジア共和国」)のディナモ・トビリシがソ連リーグの強豪でした。ただ、コーカサス諸国は独立後にはヨーロッパ連盟(UEFA)に所属したため、日本代表が遠征をする機会もありませんから、僕もまだジョージアには行ったことがないのです。
でも、ジョージアには行ってみたい。気になる国なのです。
なにしろ、食べ物が美味しいのです。
彼らが「世界最古のワイン」と称している、地中に埋めた壺の中で作る昔ながらの製法で造られるワインも有名です(もっとも、ブドウのジュースを放置しておけば、自然界にある酵母の力ですぐに発酵して糖がアルコールに変化するのですから、世界最古のワインがどこで生まれたのかは実際にはよく分かりません)。