■プレーと同様に期待される野心
こうした選手たちがチョウ・キジェ監督のサッカーを理解しているというのは、選手本人にとってもチームにとっても、大きなアドバンテージになるだろう。だが、クラブが期待しているのは彼らの野心だろう。
山崎は名古屋、金子は浦和へと湘南から羽ばたいていったが、主力として活躍できたわけではない。不完全燃焼の思いが、胸の内にあるはずだ。
他の選手も同様である。豊川雄太は2021年のセレッソ大阪で出番をガクンと減らしたが、かつてはベルギーでも輝いたように、能力は備えている。大前元紀もドイツに挑戦した時期があり、戦いの場はJ2となっていたが、ゴールも奪って奮闘していた。32歳にはなったが、まだまだ老け込むつもりはないはずだ。
昇格を果たしたものの、2021年のJ2を優勝して卒業したわけではない。眼光鋭い指揮官の下、選手たちもぎらついている。さらに加える野心を後押しに変えて、J1残留に挑戦する。