後藤健生の「蹴球放浪記」第91回「グランヴィル先生に話しかけられて恐縮する」の巻(2)「40歳の若造」を恐縮させた世界最高のフットボール・ライターの画像
1980年代の『ワールド・サッカー』。グランヴィル先生のコラム 提供/後藤健生

 サッカーは、いろいろなことを教えてくれる。世界をまたにかける蹴球放浪家・後藤健生であるが、まだ英語もおぼつかない頃、絶好の教科書になったのはサッカーだった。そして、素晴らしいフットボール・ライターが、「師」となったのだ。

■間違っている日本の英語の教え方

 中学や高校で英語(英文法)を習うときに「分詞構文」というのが出てきますよね。えらい難解で、このあたりで英語の勉強に挫折してしまう人も多いようです。

 今でこそ、なんとか英語も話せるようになっていますが、僕も中学、高校の時には英語が大変な苦手でした。

 それについては、僕は今でも「教え方が悪かったから」と思っています。

 語学の最適な勉強法は、人の性格によっていろいろ違ってくるはずです。しかし、今から半世紀前の日本の中学、高校の英語の授業は基本的には「つべこべ言わずに暗記しろ!」というものでした。分詞構文にしても、動詞の変化の仕方などを教えてくれて、それを「暗記しろ」というのです。

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