大学サッカーは、ヨーロッパにはない選手の育成機関と言える。その大事な場所は、どう進歩していくべきなのか。大学サッカーについて考える。
■日本代表で3分の1を占める大卒選手
さて、現在の日本のサッカー界において、大学チームというのは選手育成のための非常に重要なツールとなっている。たとえば、日本代表のメンバーでも、一時は大学出身の選手はほとんどいなくなった時期もあったが、最近は大学出身選手が3分の1ほどを占めるようになっている。Jリーグ・クラブの下部組織出身でもトップチームにすぐに契約せずに、大学で出場経験を得て、そこで成長してクラブに戻ってくる選手も多い。
川崎フロンターレの下部組織出身で、筑波大学に進み、卒業後川崎に戻ってJ1リーグで旋風を巻き起こし、ヨーロッパに飛び立った三笘薫などはその典型である。
新型コロナウイルス感染症の影響で、その関東大学リーグでの強化がうまく進まなかったとしたら、将来に禍根を残すことになる。