「U-24日本代表」メダル候補スペインとの「前哨戦」に見る現在地(2)久保建英とペドリが持つ「武器」!両チームの鍵を握る「バルサの素養」の画像
東京五輪での活躍が期待される久保 写真:原悦生
■EURO出場全6人が先発か? 17日の日本戦のスペイン代表予想布陣■

 東京五輪を前に、期待値は高まっている。
 サッカーは7月21日に初戦が行われ、8月7日に優勝チームが決定する。U-24日本代表はグループAで南アフリカ、メキシコ、フランスと対戦。上位2チームがグループステージを突破し、準々決勝へと進出する。
 その五輪の「前哨戦」として、日本はスペインと対戦する。17日に行われる一戦は日本にとって、現在地を確認する重要なトレーニングマッチになるだろう。

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■バルセロナで交錯した運命

 日本とスペインによる一戦で、注目すべきは両チームの攻撃の「核」を担う選手になるだろう。ペドリ・ゴンサレスと久保建英である。

 実はこの2人、久保がビジャレアルでプレーしていた時にユニフォームを交換している。「クボが素晴らしい選手になると思っているから、ユニフォーム交換を申し出た」と、ペドリが語っていたことがある。才能を認め合った若き2選手が時を経て、日本で再び激突する。

 17歳の夏にバルセロナのトップチームデビューを飾ったことで誤解されがちだが、ペドリはバルセロナのカンテラーノではない。16歳にしてバルセロナに移籍することが決まった、加入2年目の選手なのだ。

 ラ・リーガ1部でのデビューを果たすのは、久保の方が早かった。2019-20シーズン、レアル・マドリードから期限付き移籍したマジョルカで、ラ・リーガ有数のドリブラーとして一気に評価を高めた。

 その頃、ペドリはまだ2部リーグで戦っていた。ラス・パルマスで頭角を現してはいたが、まだスペインも世界も、ペドリという「真珠」を認知していなかった。元々、テネリフェ島の出身であるペドリだが、同じカナリア諸島のラス・パルマスでプロデビューを果たしている。その少年が、瞬く間にスペイン代表にまで駆け上がった。その成長速度と活躍ぶりに、誰もが驚いている。

 バルセロナのカンテラで独自の哲学を叩き込まれた選手は、素地の違う他クラブに移籍すると苦しむ傾向がある。ビジャレアルとヘタフェで、久保はその好例となってしまった。一方、力を認め合ったペドリは加入初年度から主力に定着するなど、バルセロナというクラブで2人の運命は交錯した。

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