日本サッカー協会(JFA)は20日、今月末から活動する日本代表と、U-24日本代表のメンバーを発表した。
少し変わった会見だった。
その複雑な状況を、JFAの反町康治技術委員長は「1チーム2カテゴリー」と表現した。
インターナショナルマッチデーではない5月28日のミャンマー代表とのW杯2次予選には、今週末までにシーズンを終了する海外組で挑む。さらに6月、W杯2次予選2試合と親善試合2試合に向けて国内組が合流する格好になる。
一方で、代表を「離脱」する選手たちがいる。東京五輪世代の9人と、オリンピック出場経験のある3人がオーバーエイジ枠として、同時期に活動するU-24代表へと向かうのだ。
反町技術委員長に続いて挨拶した森保一監督は、コロナ禍における試合実施にあたり、新型コロナウイルスと戦う医療従事者などへの謝意を1分間以上も口にした。
かつてクラブW杯の会見で、故郷の長崎と高校卒業後に暮らした広島という、自らを育んでくれた2つの被爆地への思いを海外報道陣に向けて語った指揮官である。この日も人柄をにじませながら、穏やかな表情で話を続けていた。
親善試合で対戦するセルビア代表を率い、かつて日本でプレーしたドラガン・ストイコビッチ監督については、選手と監督としてのJリーグでの対戦を思い出して笑顔を浮かべる場面もあった。時に皮肉をまぶしたジョークを交える反町技術委員長、笑顔で快活に語る横内昭展U-24代表監督(五輪本大会、直前合宿はコーチ)とはまた一味違い、森保監督は適切な言葉を探し、しっかり思いを乗せるように話を進めていった。