東京五輪に東京の選手が虹を架けるーー。
J1第14節が各地で行われ、3位FC東京はアウェイで大分と対戦した。ルヴァンカップの準々決勝が水曜日にあったため、FC東京は中2日で九州遠征という過酷なスケジュールとなったが、22歳の若武者・安部柊斗にそんなことは関係なかった。
前半14分、大分の背後を狙って走り出してMF品田愛斗の浮き球パスを引き出すと、右足を伸ばしてシュート。枠を捉えられなかったものの、決定機を創出してみせた。
そして28分、コーナーキックのこぼれ球に反応し、左足を思い切り振りぬくと、次の瞬間にはゴールネットにボールが突き刺さっていた。相手GKが1歩も動けない、理想通りの弾道と球速だった。
安部は「自分の所にこぼれてきたので、時間もあって振り抜くだけだった」と話すが、ボールを浮かせないように抑えつつ、密集した中を通す難しいシュート。安倍にとって、今季リーグ2得点目は、記憶に残るゴールとなった。
この日はD・オリベイラが欠場したため、自慢の強力3トップは、レアンドロ、永井謙佑、田川亨介で構成。途中からアダイウトンも加わって、大分ゴールを脅かしたが、安部以外にゴールを割ることができなかった。そして、このまま試合は終了。大分のシュートを2本に抑え、完封した。