名古屋グランパス 2020年チーム展望
<戦力評価> B
<今季の目標> 1ケタ順位
<補強分析> C
<戦術> C
<フロント力> E
資金力も含めて高いポテンシャルを秘めていると言われ続けながら、結果を伴ったことはそれほど多くない。昨季までの5年間で1ケタ順位が1度しかないチームは、上昇のきっかけをつかむことはできるだろうか。
開幕を前にして、マッシモ・フィッカデンティ監督は力強く言い切った。「見ていて常に楽しく、試合を支配していて、目を離したら何か起きてしまうような戦い方をできる状態にチームはある。そういうサッカーをしようと選手とも話しているので、皆さんを楽しませるということは約束したい」。つまり、昨年とはまったく違う姿を見せるというのだ。
風間八宏監督に率いられて3年目に入っていた昨季はスタートダッシュに成功したが、第12節から勝利に見放される時間が続いた。夏には風間監督が解任され、FC東京など日本で5シーズン指揮を執った経験があるフィッカデンティ監督を招へいし、なんとかJ1残留を果たした。
ただし、クラブの監督人事には、非難の声も上がっていた。川崎フロンターレのJ1制覇の土台をつくった風間前監督を招いてエンターテインメント性の高いサッカーを求めていたはずが、後任のフィッカデンティ監督は守備的なサッカーに徹した。残留のためとはいえ、あまりに大きな方針転換だった。
だがフィッカデンティ監督は、「去年は残留のために仕事をしただけ」と言い切る。シーズン頭から指揮を執れる今季は、魅惑的なサッカーを披露すると約束した。