10月28日、AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)リーグフェーズ第3節が行われ、ガンバ大阪は本拠地でブリーラム・ユナイテッド(タイ)と1-1で引き分けた。勝ち切ることはできなかったが、元日本代表FW宇佐美貴史が沈めた“圧巻の直接フリーキック”が大きな反響を呼んでいる。
■ 苦しむチームを背中で引っ張る“青黒の至宝”
明神智和監督体制でリーグ戦9戦未勝利など、長く苦しい時期を過ごしたG大阪。だが、ここへ来て徐々にではあるが浮上の兆しを見せ始めている。その復活の原動力となっているのが、34歳となった“青黒の至宝”宇佐美だ。
10月21日のアビスパ福岡戦(2-1)では鮮やかな決勝点を、続く24日の京都サンガF.C.戦(2-2)では直接フリーキックで先制点を叩き込んでみせた。
絶好調の流れで迎えたこの日、タイ王者のブリーラムを相手に宇佐美はベンチスタート。立ち上がりから主導権を握ったG大阪は、何度も決定機を作りながらもシュートが枠を逸れ続け、前半39分にワンチャンスをモノにされてビハインドを背負ってしまう。
嫌なムードが漂うこの窮地を救うべく、後半12分から背番号7がピッチに解き放たれた。
■ 静寂、そして歓喜。極小の角度から曲げて落とす芸術的軌道
そして後半21分、ついにその右足が火を吹く。
相手陣内左サイドのタッチライン際。コーナーフラッグまでわずか5メートルという、角度のない位置で得たフリーキックだった。
敵味方が激しく入り乱れるゴール前。喧騒のなか、宇佐美は静かに中央を見据え、ふう、と深く息を吐く。
両手を高く掲げて合図を送り、助走に入る。そして、鋭く振り抜かれた右足。
放たれたボールは壁を越え、大きく曲がり落ちながら美しい弧を描いて逆サイドネットへ吸い込まれた。相手GKニール・エザリッジが懸命に伸ばした指先をあざ笑うかのような完璧なコース。スタジアムの静寂を一瞬にして熱狂に変える、芸術的なFK弾だった。





















