J1の名門に牙を剥いたアマチュア軍団の躍動に、日産スタジアムがどよめいた。
今年度の天皇杯で3回戦に進出した唯一のアマチュアチーム・京都産業大学が10月7日、横浜F・マリノスと対戦し、プロ顔負けの鮮やかな先制ゴールを奪って見せた。
関西学生サッカーリーグで創部初優勝を飾り、京都府代表として天皇杯に挑んだ京都産業大。1回戦で金沢星稜大学(4-1)を下すと、2回戦ではJ2の水戸ホーリーホック(2-0)を撃破する“ジャイキリ”を達成した。
勢いに乗るチームの背中を押したのは、M-1グランプリ王者のお笑いコンビ「たくろう」からのエールだ。ボケ担当である赤木裕の母校である同大は、M-1決勝の漫才で本来の略称「KSU」を「KSD」と間違えて叫ばれたことで大バズり。大学公式まで「京都で・すごい・大学(KSD)を自称します」と粋に乗っかって話題を呼んでいた。そんな“KSD”旋風を巻き起こすアマチュア軍団が、堂々と日産スタジアムへ乗り込んだ。
だが、相手はJ1のトップを争う強豪クラブ。序盤から強烈な圧力を受けて決定機を作られる。それでも、卒業後に清水エスパルス入りが内定しているDF小野成夢を中心としたディフェンス陣と、1年生GK岩瀬颯の好守で耐え凌ぐ。そしてただ守るだけでなく、勇敢にパスをつないで攻撃に転じ、ついに歓喜の瞬間を迎える。
前半35分だった。左サイドのバイタルエリアでボールを受けた水戸内定のFW末谷誓梧が、鋭いドリブルで仕掛ける。軽やかなステップで横浜FMのDF井上大聖をかわしてペナルティエリアのポケットへ侵入し、マイナスの折り返しを供給。これを、先日までU-21日本代表としてアジア大会を戦い抜いたMF福永裕也が左足で冷静に合わせ、見事にゴールネットを揺らした。
「末谷くんがいいボールを上げてくれた。ディフレクションはありましたけど決め切れてよかった」と振り返った福永。
試合を中継したNHKで解説を務めた林陵平氏も「キタ!完璧な崩しですよ!今のは!」と大興奮で称賛する、文句なしのゴラッソだった。



























