■開始直後から防戦一方に…バイエルンとの明白な違い

 試合はバイエルンの4対1の勝利で終わった。

 順当な結果としか言いようがない。

 バイエルンが女子ブンデスリーガの「絶対女王」であるのに対して、対戦相手の大宮は前からの激しいプレッシングや縦への速い攻めを武器に上位チームを苦しめ、2025-26シーズンのWEリーグカップ(クラシエカップ)では決勝進出を果たしたものの(PK戦負け)リーグ戦では7位に終わっているチームだ。

 力の差があるのは当然のことだ。

 キックオフ直後からRB大宮はボールを握られて防戦一方になり、16分にはCKから先制を許してしまった。

 クララ・ビュールが蹴った高い弾道のキックに対して、GKの伊藤有里彩が飛び出したもののブロックされてボールに触れず、混戦の中からペルニレ・ハーダーに決められた。ハーダーは女子チャンピオンズリーグ準決勝のバルセロナとのセカンドレグでも1点を決めている点取り屋だ。

 バイエルンは正確なパスを回してチャンスをつくり続けた。

 パス1本のスピードと強さ。そして、パスの距離感が大宮とは、あるいはWEリーグとは違っていた。正確なパスがトップのハーダーらに渡り、またサイドに展開して両サイドバックがインナーラップして分厚い攻撃の形をつくっていた。

 本来は攻撃的なMFである谷川萌々子は、この日はチーム構成上の理由で1列下のボランチの一角でプレーしていたが、谷川も正確なパスで巧みに攻撃のテンポをつくっていた。

 かつては、攻撃的なMFやFWだった澤穂希がボランチでプレーするようになったことが日本代表の躍進につながった。将来、谷川がボランチのポジションでプレーすることも十分にオプションになるのではないか……。そんな連想もさせられた。

つづく

(2)へ続く
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