北中米ワールドカップで起きた「4つのタブー事件」に迫る本連載。第2回は、サッカー界の絶対的なルールが「政治の権力」によって捻じ曲げられた前代未聞の騒動だ。
サッカーにおいて「レッドカード」での一発退場は、その試合から追放されるだけでなく、通常であれば次の試合も「出場停止」となる重い罰である。ところが、アメリカ代表選手が受けたこの厳罰が、あのドナルド・トランプ大統領からの“一本の電話”によって取り消されたというのだ。スポーツの公平性が根底から崩れ去った、許されざる事件の裏側に迫る!
■ トランプ大統領の「直電」でレッドカードの厳罰が消滅!?
7月1日に行われた決勝トーナメント1回戦、アメリカ対ボスニア・ヘルツェゴビナ戦でのこと。試合の64分に、アメリカ代表の主力フォワードであるフォラリン・バログンが危険な反則を犯し、レッドカードを受けて退場処分となった。
ルール上、レッドカードを受けた選手は次の試合に出場できない。アメリカは勝ち進んだため、バログンは次戦のベルギー戦を欠場するはずだった。
しかし、信じられないことにこの決定が後日「覆された」のだ。
報道によれば、アメリカのドナルド・トランプ大統領が、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長に直接電話をかけ、圧力をかけたという。結果としてFIFA規律委員会は、「懲戒規定第27条」という曖昧なルールを根拠にし、バログンの出場停止処分を「1年間の試用期間(執行猶予)つきで停止する」という苦しい言い訳のような決定を下した。これにより、バログンは次戦のベルギー戦に何のお咎めもなくフル出場してしまったのである。





























