■パスをつなぐだけでは「試合に勝てない」
ただ、パス・サッカーを武器とするチームには一つの弱点がある。
パスを回すことにこだわり過ぎ、同じテンポでパスを回していると相手がそのリズムに慣れてしまう。そうなると守備陣を崩すことは難しくなってしまう。
最近、東京でその典型のような試合を見た。
関東サッカーリーグ1部の第6節。エリース豊島FC対南葛SCの試合である。
南葛SCの監督はあの風間氏である。風間監督は若い選手を鍛えて関東リーグでは抜群の技術力を持つチームに成長させた。川崎当時に比べると攻撃のスピードもあるが、パス・サッカーを志向するチームである。
エリース豊島戦でもおそらくボール保持率は80%近かったはず。エリース豊島のシュート数が3本に対して、南葛は17本だった。
だが、南葛のパス回しのテンポが単調になってしまったため、エリース豊島の選手たちはそのリズムに対応できるようになっていった。
結局、決定機でポストやバーに嫌われたこともあって南葛は17本のシュートを放ちながら89分の1ゴールだけに終わり、逆にエリース豊島はセットプレーとカウンターで2点を取って勝利した。
当たり前のことだが、パスをつなぐだけでは試合には勝てないのである。





























