■「1部はサッカー、2部は格闘技」の過酷さ
中村は移籍を望んだがかなわず、シーズンの序盤はなかなか活躍ができなかったが、年が明け、「ワールドカップの年」2026年を迎えると急激に調子を上げ、クラブもリーグ・アン昇格プレーオフ圏(3~5位)を争うところまできている。
そして中村も、4月18日の「レッドスター」戦で今季10点目に乗せると、5月9日の最終節ポー戦では、なんと1試合4ゴールという離れ業を披露。今季の通算得点数を「14」まで伸ばし、2年連続2桁得点という快挙を成し遂げた。
一方で、クラブは最終順位を6位で終え、惜しくも1年での1部復帰は叶わなかった。
「2部だから勝って当たり前、点取って当たり前と思う人がいるんですが、実際には2部はけっして簡単ではないです。1部ではうまくカウンターが使えましたが、2部では逆の立場になり、ボールを支配して相手陣に押し込む時間が長い。勝ち点1取ればいいと、平気で5人バックで守り倒してくるチームも多く、正直なところ、点を取るのは大変です」(中村)
日本ではJ1、J2、J3と「ピラミッド」が下がるに従ってフィジカルのレベルも下がるが、欧州のサッカーは少し違う。2部のクラブには、アフリカなどから数多くの野心あふれる選手がはいってきており、フィジカルレベルだけなら1部に劣らないうえ、とにかく勝利を求めるため、ラフプレーも多くなる。ビデオアシスタント・レフェリー(VAR)も入っていないので、ラフプレーが見逃されることも多い。
極端に言ってしまえば、「1部はサッカー、2部は格闘技」のような違いがあるのが、欧州トップ5リーグの「1部と2部」なのである。その2部で、1部のときと同じ決定力を発揮したという事実は、中村のこれからのサッカー人生において必ずプラスになるに違いない。
つづく


























