■サッカー不毛の地
MLSの誕生は1996年。しかし、その前にアメリカにプロサッカーリーグがなかったわけではない。19世紀からいくつものプロリーグが生まれ、消えていった。
1921年にできた「アメリカン・サッカー・リーグ(ASL)」は、一時的にではあるものの成功したリーグのひとつだった。第一次世界大戦による欧州の荒廃により、スコットランドやイングランドから数多くの「元プロサッカー選手」がアメリカに渡ってきたことで誕生した。
ただ、交通の便が現在ほど良くなかった時代、アメリカ全土を覆ったわけではなく、北東部を中心としたリーグだった。アメリカサッカー協会(USSF)や国際サッカー連盟(FIFA)と衝突しながら奮闘し、このリーグの存在が1930年第1回ワールドカップ(ウルグアイ)での「3位」という成績の要因となった。しかし1929年に始まった「大恐慌」の影響で1933年に解散した。
このリーグの失敗が、アメリカでのサッカー普及の遅れに大きな影響を与えたという。アメリカンフットボール、ベースボール、バスケットボールなど、アメリカで成功していたプロスポーツと比較すると得点が少なく、引き分けもあるサッカーのリーグに、アメリカ人の多くが「あんなもの何でおもしろいんだ」と、興味を失ったという。










