ブラジル先制の後「怖がって引いた」日本の選手たち、一方で歴史的な勝利の後も「冷静に分析できる」選手たち、問題は?【サッカー日本代表「祝ブラジル初勝利」の大激論】(7)の画像
史上初めてブラジルに勝利した日本代表。白い歯を見せて満面の笑みを浮かべるものの、特に浮かれた様子はなし!? 中央の久保建英はリラックスしすぎ!? 撮影/原壮史(Sony α1使用)

 サッカー日本代表が、歴史的な勝利を挙げた。唯一ワールドカップ全大会に出場し、最多5度の優勝を誇る「王国」ブラジル代表から、史上初めて勝利したのだ。なぜ快挙は成し遂げられたのか。また、来年の北中米ワールドカップに向けて、どのような意味を持つのか。ベテランのサッカージャーナリスト、大住良之と後藤健生が語り尽くした!

■問題は「1点目を取られる」前か後か

――今回の日本の前半の出来に対し、大住さんの評価はかなり厳しいものですが、試合を通じて歴史的勝利への評価は100点満点中、何点になりますか。

大住「前半は50点だね」

後藤「厳しいことを言うわりには、そんなにひどい点数じゃないね(笑)」

大住「落第だよ。50点だったら、勝ち目はない。やはり70点くらいの試合をやらないといけない」

後藤「僕も、前半が終わったときには、0-3で終わるだろうなと思ったけど。でも大住さんが指摘しているのは、先制された後の話でしょ? そこは、僕はある程度、仕方ないことだと思うよ。ブラジルにああいうやられ方をして、怖がって引くことがいけないというのは、ちょっと要求が高すぎると思う。

 問題があるとすれば、1点目を取られる前。試合開始から10分くらいは前から一生懸命守備をしていたのに、その後引いてしまったことは、問題とすべきだと思う。取られた後に怖がっちゃったというのは、しょうがないと思うけどね。

 相手はブラジルなんだよ? プレスはかわされるし、ボールは取れない。どこかで盛り返さないといけなかったけど、その前に2点目を取られちゃったわけだよ。そこで引いてしまったのはしょうがないと思う。無失点なのに45分間引いてしまったら問題だと思うけど」

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