欧州では「2300人」が死亡、E-1選手権なでしこ戦では「飲水タイム」取り消し、クラブW杯チェルシー戦では「2時間」の中断【北中米ワールドカップは「10月開催」にすべし】(1)の画像
チャイニーズ・タイペイ戦では「驚きのシーン」も。異常な暑さは主審をも蝕んだ⁉ 撮影/原壮史(Sony α1使用)

 猛暑に代表される「気候変動」が日本はもちろん、地球規模で大問題になっている。サッカーもその影響を免れることはできず、アメリカで開催中のクラブW杯でも、突然の落雷などで試合が2時間近くも中断するなど、さまざまな実害が出ている。“世界最大のスポーツの祭典”であるワールドカップだが、今後も開催できるか分からないと警鐘を鳴らすのは、サッカージャーナリスト大住良之氏だ。ワールドカップ、ひいてはサッカー競技を守るために、我々は今後どうすればいいのか? 大住氏が「開催日程」の変更などを含めた、大規模な「構造改革」を提案する!

■世界中で「気候」が狂暴化!

 猛烈な暑さが続いていたと思ったら、猛烈な雷雨である。10日火曜日は、体育館での練習だったので、バケツをひっくり返したような雨(記録的短時間大雨情報が出た)の中、練習場に向かった。ところが、あまりの雨に体育館の屋根が雨漏りを起こし、全面というわけではないが、床が濡れてしまっていたので、練習をあきらめざるをえなかった。

 先週は落雷で、やはり練習に行ってから中止にした。2週連続して、こんな理由で練習が中止となるのは、初めての経験である。東京の気候もかなり「凶暴」になってきた。

「凶暴な気候」は、世界中で荒れまくっている。少し前に後藤健生さんも取り上げていたが、欧州は記録的な暑さに襲われ、2300人もが死亡するという、ヒドい状態になっている。アメリカは猛暑と落雷に見舞われた。そして日本の隣国韓国も、猛烈な暑さの中にある。

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