【2025年J2「第16節」ジェフユナイテッド千葉VSベガルタ仙台「徹底分析」】GK林彰洋がPKストップ 「ベガルタは死んでないぞ」と森山佳郎監督が語った理由【戸塚啓のJ2のミカタ】(2)の画像
「ベガルタは死んでないぞ」と語った仙台・森山佳郎監督  撮影/中地拓也
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■千葉にPKを与えるも…GK林がセーブ!

【J2リーグ第16節 5月17日 14時03分キックオフ 千葉 0ー0 仙台 フクダ電子アリーナ】

 5月17日に行なわれたジェフユナイテッド千葉ベガルタ仙台のJ2首位攻防戦は、高強度で切り替えの速い一戦となった。0対0で迎えた36分、仙台はピンチを迎える。PKを与えてしまったのだ。

 ペナルティエリア内左で千葉の左MF椿直起がセカンドボールに反応し、仙台の右SB真瀬拓海が間合いを詰める。ふたりが交錯して椿が倒れると、中国人の傅明(ふ めい)主審は笛を吹いてペナルティスポットを示した。PKである。

 国際主審でもある傅明主審は、今年から日本に生活拠点を移し、Jリーグで審判員として活動している。4月2日にJ1の東京ヴェルディFC東京戦で笛を吹き、この試合が来日後2試合目の担当だった。

 真瀬の左足は椿の足にかかっているものの、引っ掛けるとか倒すという意図は見えなかった。傅明主審のそれまでのジャッジがやや一貫性を欠いていたことも踏まえると、仙台には厳しいものだっただろう。

 ともあれ、PKを与えることになってしまった。GK林彰洋が、キッカーのMF横山暁之と対峙する。

 主審の笛から数秒の間を置いて、横山が短い助走から右足を振る。ゴール左側を狙ったボールは──林がセーブした。

 スコアは、動かなかった。5月7日に38歳の誕生日を迎えた守護神が、価値あるビッグセーブを見せたのである。

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