
5月17日、J1リーグ第17節が行われ、サンフレッチェ広島が終盤での2得点で東京ヴェルディに2-1の逆転勝ち。MF川辺駿の渾身のゴールにファンから多くの反響が寄せられた。
2万4837人が詰めかけたエディオンピースウイング広島での一戦。4月の4連敗から5月に入って3連勝と調子を取り戻してきた広島は、立ち上がりから試合を優勢に進める。だが、前半を0−0で終えると、後半32分に途中出場のFW木村勇大にPKを決められて1点のビハインドを追う。そしてそのまま時計の針は後半40分を経過することになった。
しかし、試合終盤に歓喜のドラマが待っていた。後半42分にFWヴァレール・ジェルマンのJ1初ゴールが決まって1−1の同点に追い付くと、そのわずか2分後の同44分だった。右サイドからのFKに菅大輝が左足インスイングのボールをゴール前に送り込むと、長身DF荒木隼人が競る。そのこぼれ球が、ボックス外で準備していた川辺の前に転がった。
広島のレジェンドである青山敏弘から今季、背番号6を受け継いだ男は、そのこぼれ球に素早く反応すると、相手DFがスライディングタックルで防ぎに来た中、恐れることなく右足を振り抜き、ゴール左隅へ渾身のミドルシュートを突き刺した。