
Jリーグは、歴代の名勝負をYouTubeでライブ配信中だ。SNSではその一部だけが動画で紹介されたのだが、ある試合の開始前の様子が、ファンの涙腺を決壊させている。
5月15日は、「Jリーグの日」である。1993年のこの日、日本で初のプロリーグの試合が行われたのだ。
あれから30年以上が過ぎ、数えきれないほどの試合が行われてきた。Jリーグはその中から32試合をピックアップ。15日から3日間をかけて、YouTubeでライブ配信することになった。
最初に放送されたのは、Jリーグの初めての試合、ヴェルディ川崎(現東京ヴェルディ)と横浜マリノス(現横浜F・マリノス)の一戦だった。続けて、1994年のチャンピオンシップ第2戦など、数々の名勝負が放送されていった。
Jリーグは放送を前に、各試合の一部をSNSで公開。その時点で盛り上がりが見えていたのだが、中でもファンの心を熱くしたダイジェストがあった。2011年のJ1第7節、川崎フロンターレとベガルタ仙台の対決である。
単なる1試合ではなかった。この年の3月11日に東日本大震災が発生。ベガルタの本拠地である仙台市も、大きな被害を受けた。ホーム開幕戦を翌日に控えていたベガルタのみならず、Jリーグ全体がストップ。何よりも震災の被害から立ち直ることが優先された。
この川崎戦は、中断が明けてようやく迎えられたJリーグの試合だった。会場は川崎のホームだったが、仙台を応援する人々も多く来場。今回SNSで公開されたのは試合そのものではなく、試合前の両チームのファン・サポーターの姿だった。