
母の日の5月11日、国内最高峰のJ1リーグのピッチ上で交わされた“兄弟の絆”が大きな反響を呼んだ。
味の素スタジアムで東京ヴェルディ対湘南ベルマーレの一戦が行われた。そのスターティングメンバーに、2人の福田性、東京Vの福田湧矢と湘南の福田翔生がいた。2人は1学年違いの実の兄弟。小、中は小倉南FC、高校は東福岡と同じチームでプレー。プロ入り後はJ1とJ3と異なる舞台、さらに故障離脱やメンバー外などが続き、この日が公式戦での待望の初対戦となった。
そして兄・湧矢は3−4−2―1の右シャドー、弟・翔生は3−1−4―2の2トップの一角で出場。ともに攻撃的な位置でのプレーだったが、後半40分過ぎに2人が中盤で直接ボールを奪い合う場面があった。
弟・翔生がドリブルで持ち上がったところで兄・湧矢が自陣まで戻ってボールカット。すると弟・翔生がすぐにボールを奪い返しに行く。ここで両者ともに体をぶつけながらの激しいデュエルが発生し、最後は弟が兄を押し倒してファウルとなった。他人ならば激昂してもおかしくない場面だったが、ここで両者はピッチ上でハイタッチ、さらに阿吽の呼吸で胸をぶつけ合ってエールを交わした。
このシーンに、DAZNで実況を務めた野村明弘アナウンサーと解説を務めた林陵平氏も「兄弟でやり合ってます!」との言葉から「写真に撮りたいですね」「非常に仲がいいそうです」「熱いですね」「スラムダンクを思い出しましたよ」と盛り上がった。