■迷いの払しょく
人数をかけない攻めも多くなる中で、山田が重要視する一つが味方とのコミュニケーションだ。「監督が求めるものがある中で、もっと選手間で話し合っていきたい。近い選手もそうですし、後ろも含めてですけど、チャンスを増やすために、自分たちが勝つために、もっとお互い思っていることを話し合っていきればいい」とする。
もう一つのポイントは、“迷い”の払しょくだ。この日、話を聞いている中で、何度かこの言葉を口にしていた。映像を見て、”あ、ここで迷いがあったな”と思うこともあるという。
その迷いが生じるのは、ゴール前でのポジショニングや動き出しの部分だとして、「一瞬、本当に一瞬のことなのですが」と、頭の中について言葉にしようとする。
逆に言えば、その“一瞬”を氷解させれば現状を打破できるのではないか、そう尋ねると、「そうですね。 そこで自分が結果を残せれば、そこの思い切ってやれると思いますし、そこの一歩は大事」と首肯する。
ちなみにだが、川崎はここまで14試合を消化。山田は13試合に出場して633分の中で2得点としている。一方、昨季にチームが14試合目を消化したのは5月15日のサガン鳥栖戦(駅スタ)のことで、山田はこの時点で14試合に出場して520分の中で4得点を記録していた。出場時間が増えている中で点数が減っていることになるが、役割の変化の中で周囲を生かそうともがいていることが伺える。