渡邊凌磨と松尾佑介の「起用法」が成功、ホイブラーデンの「うまさ」とエースの「動き出し」、昌子源の「出足」が生んだ先制点【町田戦の快勝が示す浦和「適正ポジション」】(1)の画像
ワントップで起用された松尾佑介。昌子源を置き去りにして追加点を挙げた。撮影/原壮史(Sony α1使用)

 2025年4月13日、町田ゼルビア対浦和レッズの試合が雨の国立競技場で行われた。試合は、0-2で浦和が勝利した。町田のフォーメーションは「3-4-2-1」のスリーバック。浦和は、「4-2-3-1」または「4-3-3」とも言えるフォーメーションで、中盤は三角形を組んできた。

■問題は「ロングフィード」への対処

 この試合は、浦和の渡邊凌磨のトップ下と松尾佑介のワントップ起用が成功した戦いだったと言える。渡邊はこれまでボランチで起用されていたのだが、守備への負担が大きいポジションよりも、シュートセンスが活きるポジションのほうが、渡邊にとって適正ポジションだということを証明したのではないか。また、ウイングで起用されていた松尾をワントップに置いたのも正しい選択だった。

 町田サイドから見ると、守備の不安定さが敗因となった。守備に関してポイントとなった場面は、浦和ゴールキーパー(以後、GK)西川周作のロングフィードへの対処。これは、西川がボールを蹴る前の浦和フォワード(以後、FW)へのプレスと、蹴った後の町田ディフェンダー(以後、DF)のボールへの対応に問題があった。では、その部分も含めて、試合が動いた場面を中心に解説していこう。

 試合を詳細に分析するために、試合のダイジェストにしたがって話を進めていく。読者の皆さんは、以下のDAZN公式ハイライトを見て、プレーの詳細部分を確認してほしい。https://www.youtube.com/watch?v=whW2gE1U-BI

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