
攻撃的なサッカーを標榜しながら、シュート7本に終わった今季開幕戦の鹿島アントラーズ。昨季21得点のレオ・セアラ、15得点の鈴木優磨がともに1本ずつに終わった点はどうしてもモヤモヤ感が拭えない。
「決定的なチャンスを作れそうなのはCKしかない。その状況を僕らも深刻に受け止めています」と鈴木優磨も険しい表情で語ったが、強力2トップにボールが入らない現状をいかにして打開していくのか。そこは今の鹿島が真っ先に考えなければならない重要命題だろう。
「ウイングにボールが入った時にどう自分たちが絵を揃えてプレーできるのかが大事。そこまではいけているので、最後のアタッキングサードのところの質をみんなで共有できればいいと思います」とお膳立て役に回ることの多い左SB・安西幸輝も話したが、確かにミドルゾーンまではボールを運べているケースも多い。問題はその先だ。
湘南も次戦の相手・東京ヴェルディも3バックだから、守備の時はWBが下がって5バックになる。となると、鹿島は人数をかけてゴール前を守っている相手を攻略しなければならなくなる。単純なクロスを入れても跳ね返されるし、FWがいい形でボールを持てるシーンはかなり減る。ゆえに、中盤からミドルシュートを打ちにいったり、連動した動きでスペースを作っていくなど、もっと工夫が必要になってくる。