■保有戦力が機能すればプレーオフ圏内は確実
補強充実度:C
ボランチ高嶺朋樹の獲得により、「Bに近いC」との印象か。
新加入選手は高嶺を含めて5人。DF岡田大和とDF西野奨太が期限付き移籍から復帰した。レフティーの岡田は左CBと左ワイドのポジションを、西野はCBのポジションで競争に加わっていくことになるだろう。CBでは岡村大八、左サイドでは菅大輝が抜けただけに、彼らふたりの成長は今シーズンのチームを左右すると言っていい。
FW中島大嘉も、J2クラブへの期限付き移籍から復帰した。外国人選手を中心とする前線の定位置争いに、食い込んでいくことが期待される。
昇格可能性:B
CB岡村大八、MF駒井善成、MF浅野雄也、FW菅大輝、FW鈴木武蔵らがチームを離れたものの、DFパク・ミンギュ、DF大崎玲央、DF中村桐耶、DF馬場晴也、MF宮澤裕樹、MF深井一希、MF青木亮太、MF荒野拓馬、MFスパチョークらが引き続き在籍している。MF高嶺も復帰した。
宮澤、深井、荒野は、チームが最後にJ2を戦った16年を知る。MF長谷川竜也は、22年に横浜FCでJ1昇格を経験している。40歳の守護神・菅野孝憲も、かつて柏レイソルでJ1昇格を果たしている。選手個々が持つそうした経験も、1年でのJ1復帰を目ざすチームの支えとなっていくはずだ。
J1から降格してきたチームは、他チームのターゲットになる。どのチームも特別なモチベーションで臨んでくるだけでなく、前節までと戦いかたを変えるチームもある。今シーズンの札幌(とジュビロ磐田は)、他チームにはない難しさを感じることになるだろう。そのなかでも、一人ひとりが額面どおりに機能すれば、少なくともプレーオフ圏内には食い込んでくるはずだ。
昨シーズンと同じ3バックの前提で考えると、ポイントになるのは左ウイングバックだ。菅が抜けた穴を誰が埋めるのか、である。パク・ミンギュ、長谷川、原康介らが候補にあがるなかで、岩政監督のチョイスが注目される。
昨シーズンはケガ人が多く、J2降格の一因となった。このため、新任のスタッフとしてパフォーマンスコーディネーターが加わった。負傷による離脱者を抑えることも、J1昇格の必要条件にあげられる。