■直近のTMからのいい流れを継続

 沖縄キャンプでの最終日に1試合、川崎に戻ってきてからもう1試合、川崎は非公開でのトレーニングマッチを実施している。その詳細は書けないが、直近で行われた練習試合は選手に手応えを与えたものとなった。序盤こそ苦しんだが、その後、狙いのある守備も攻撃もできたと。
 そのいい流れを、浦項戦にも受け継いだ。まるで直近のトレーニングマッチを引き継いだかのように、序盤を耐えてその後、得点を重ねた。もっと言えば、そのトレーニングマッチとは違って失点もゼロに抑えてみせたのだから、チーム作りは順調に推移したと言える。
 理想はどこまでも求められるが、とりあえずこの初公式戦でやりたいことをどの程度出せたのか――試合後に長谷部茂利監督と山田新にそれぞれ聞いてみた。
 山田は、「守備は自分たちが試合前から準備していたものが出せたと思うし、結果、失点はゼロでした。個人としては、プレスバックやスイッチでもっとやれるところはあるのかなって感じました」としており、チームとしては収穫があったものの、自身に向ける矢印には課題を付けていた。
 一方で、攻撃ではまだまだだと認識しているという。
「ビルドアップもそうですし、押し込んでからの攻撃もまだまだ。4点取れましたけど、もっと相手を圧倒できるようじゃないとダメだと思う。ミスもありましたし、ビルドアップも含めて押し込んだ場面でもまだまだ課題がある」
 自身は1得点1アシストを記録してMOMにも選ばれたが、その数字と結果だけでは満足できないのだ。

PHOTO GALLERY 全ての写真を見る
  1. 1
  2. 2
  3. 3