サッカー日本代表MF直撃(2)「逆にチャンスだと思います」ブライトン三笘薫が語る自分の強みと「惜しいだけでは意味がない」左足ミドル、「これから楽しみ」な433日ぶり帰還の相棒の画像
デゼルビ前監督時代に三笘薫とコンビを組んだ、あの男が帰ってきた。「左の三笘、右のマーチ」復活の日はいつか? 撮影/原悦生(Sony α‐1)

■「全然、満足できない」「まだ、足りない」

 三笘薫の所属するブライトンは、12月27日にホームでブレントフォードと対戦した。

 ブライトンは直近の5試合で3分2敗の未勝利。11月23日のボーンマス戦に勝利した後は順位を5位まで上げたが、ここから勝利に見放され、現在は10位までポジションを下げた。しかも今回は、12位のブレントフォードが相手。両者の勝ち点差は2ポイントしかなく、ブレントフォードに敗れた場合は順位でも逆転される状況にあった。

 ブライトンとしては必勝体制で挑んだはずだが、試合は0−0のドローに終わった。シュート数は、ブライトンの24本に対し、ブレントフォードは8本。ブライトンが優勢だったが、またしても勝利できず、未勝利記録は6試合に伸びた。

 この試合で後半22分まで出場した三笘は、試合を静かに振り返った。

「全然、満足できない。最終的なところのクリエイトがなかなかできていないので。監督は継続性のところを常に言っている。ゴール前に入っていくところがまだ足りない。前(攻撃陣)の責任はこの5〜6試合、大きいと思います。クリーンシート(無失点)は良いですが、前の責任は重いかなと」

 記者団から「勝利がなく、チームとして余裕がない部分もあるのでは」と質問が飛ぶと、三笘は次のように返した。

「どうですかね。そういうところもあるかもしれないです。結果が出ないと1人1人が他のところに目が行ったり、自分と向き向き合えないところも出てきたりしますが、そういうときは逆にチャンスだと思います。成長できるチャンスかと。結果が出るまで、やっていくしかない」

 三笘としては、好機に多く絡んだ一戦だった。この試合に関して言えば、中央にポジションを移してボールを受けるよりも、左サイドのタッチライン際、つまり大外のエリアから仕掛ける場面が多かった。この点について、三笘は次のように説明した。

「自分は、サイドにいたほうが強みがあると思う。そこを出そうと思った。また、真ん中に入りすぎると、スペース的にFWが動きづらいところがあると感じた。(サイドの大外で受けるのは)毎試合ではないないですけど、(臨機応変に)考えながらやっていますし、監督が求めるところもあるので。(相手にネットを揺らされたが、VAR判定で)オフサイドになりましたけど、あそこは自分の守備エリアからやられた。そこは反省しなくてはいけない」

 三笘が得点に近づいたのが、前半43分のミドルシュートだった。

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