■運命を決めた「長いVAR審議」
10vs11。攻め続ける神戸。
大迫のヘディングシュートがポストに当たって弾かれることもあった。
混戦の中、武藤嘉紀が押し込んだのは、アディショナルタイムが10分を経過したときだった。
歓喜のポーズに入ろうとしたとき、ラインズマンの旗は上がっていた。
運命を待つような、長いVARの審議になった。
レフェリーがゴールを示した。
武藤はジャージーを脱ぎ、裸になって歓喜のやり直し。上半身裸でピッチを爆走した。
終了の笛が聞こえたとき、アディショナルタイムは15分を過ぎていた。
この引き分け、この1点は神戸にとって大きいものになった。
最終節、優勝争いには町田も絡んできたが、他の試合の結果にかかわらず、神戸は勝てば自力で優勝できるからだ。
アディショナルタイムに5試合連続でゴールを奪われ、この日、残留を確定できなかった柏の井原正巳監督。「経験したことがない」とボヤいたものの、勝ち点1を前向きにとらえている様子だった。