■「まったく歯が立たないのか?」と言われたら
トッテナムに所属するオランダ代表DFミッキー・ファンデフェンだ。町田と同じ、左利きのCB。高さと強さ、速さ、確かな足技を持つモダンなCBで、昨夏に加わると、すぐにチームの中心選手になった。
23歳とまだ若く、町田と比べても4歳年下になる。だが町田は、オランダ代表DFには現代サッカーに必要な能力がすべて詰まっていると力を込める。
「すごい選手。本当に何でもできる。高さもあって、スピードもある。あの大きさでスピードがあり、技術も高い。現代サッカーのお手本のような存在ですね。
トッテナムはDFラインを高い位置に設定し、特殊な戦術を採用しています。そのため、CBがカバーするエリアは広い。“CB泣かせ”の戦術とも言えますし、相手に足の速いFWがいたらCBはキツいとは思います。ただ、そういうプレーも、現代のCBには必要と感じますね」
もちろん、憧れているだけではない。町田が抱いているのは、プレミアリーグに挑戦することになっても「やれる」という強い気持ち。こうしたマインドは、サン=ジロワーズで一緒に戦った三笘の言葉とシンクロしたという。町田は、三笘との会話を次のように明かす。
「カオルがプレミアリーグに行って、間もない頃のことだったと思います。彼に“やっぱりプレミアは凄いの?”と聞いたんです。彼は“いや、意外とできるよ”と答えていました。
こういう考え方は、けっこう大事なことだと思っています。
僕自身、リバプールと欧州リーグで対戦しました。もちろん、彼らは凄い。スピードもあるし、クオリティも高い。だけど、“まったく歯が立たないのか?”と言われたら、そんなことはない。
実際、僕らのホームゲームでは、リバプールに勝ちました。雲の上の存在と思わないことが大事なのかなと思っています」
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鹿島アントラーズからベルギーに籍を移したのは、今から2年半前。さらなる成長を期して飛び込んだベルギーでは、カップ戦のタイトルを獲得して自信も増したが、欧州リーグを通じて世界最高峰プレミアリーグの凄みも体感した。
まだまだ上には上がいる。そう感じつつも、彼らも決して手が届かない存在ではない。
さらなる飛翔に向けて、新たな挑戦の日々が再び始まった町田だが、実はサッカー選手以外の顔があるのをご存じだろうか?
※町田浩樹プロフィールは【独占インタビュー2】もしくは【独占インタビュー5】をご確認ください。