■仲間隼斗が語るさらなる“生かし方”とは
さらに相手CKのカウンターから左サイドで猛然とドリブルを仕掛けて、危険な位置でFKを獲得。そのセカンドボールから仲間隼斗のクロスバー直撃弾が生まれた。そして結果的に、オフサイドの判定で取り消されてしまったが、仲間が柴崎岳のラストパスからゴールネットを揺らしたシーンでは、1トップの鈴木優磨が下がりながら起点となる動きに応じて、MFの名古新太郎と前線に張り、左ワイドから仲間が飛び出す中央スペースを作った。
その仲間は田川について「スピードのある選手ですし、高さもある選手なので。そこはみんながうまくスペースを空けてあげたりできれば、彼がもっと生きるのかなと思います」と語る。確かに、浦和戦ではどちらかというと、田川が縦に走りながら相手のディフェンスを引き付けて、周りのプレースペースが広がるシーンが目あった。そういう意味で効果的だったと言えるが、やはり田川がフィニッシャーになれる状況を生み出すには、周りの選手がそれを作り出していくことが鍵になる。
後半40分から前線にポジションを上げて、鈴木と2トップを組んだ。「途中で替われって言われて。よくわかんないですけど(笑)」と振り返る田川だが「まあ、役割はちょっとは変わりますけど、大元はそんなに変わりないというか。背後に抜けることは変わらないので。それをどんどんやりぬけばいい。そこはサイドでも前でも、同じかなと思います」と強調した。
(取材・文/河治良幸)
(後編へつづく)