■クローズ時の明確な課題

 例えば早い時間帯にリードされた展開から逆転勝利した、第17節の横浜F・マリノス戦では後半スタートから師岡に代えてチャヴリッチを投入して、後半の畳み掛けにつながった。同点ゴールは名古のクロスにチャヴリッチが合わせて、相手DFにブロックされたこぼれ球を鈴木が決める形だった。1−1の同点に終わった前節のアルビレックス新潟戦も、後半スタートに仲間から藤井、師岡からチャヴリッチに代えて、交代出場の藤井が同点ゴールを決めている。

 そうした攻撃のギアを上げて、点を取りに行くタレントは揃っているが、3−0から追いつかれた第13節の東京ヴェルディ戦や2−0から2−2にされた今回の浦和戦のように、うまくリードを奪った流れで、相手に反撃を許さずクローズするという部分では明確な課題が出ているのも確かだ。

 ディフェンスリーダーの植田は2−0からの2失点を反省しながら「枚数かけながら攻めつつ、無失点で終える試合を自分は今シーズンもっと増やさないとなと思うし、それができるようになってこそ、このチームは強くなる」と前向きに語る。

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