53分の水戸PK獲得「藤原優大が前線に縦パス」
大分CBの藤原優大が縦パスを入れようと前線にボールを送る。水戸CHの長尾優斗が、そのボールをインターセプトする。奪ったボールを、右ペナルティエリア前にいた寺沼にパスする。ボールを受けた寺沼がドリブルしてペナルティエリア内に入ったところで、藤原が寺沼に足を引っ掛けて、ペナルティキックを与えてしまう。
この場面ではまず、なぜ藤原が縦パスを入れたのかが理解に苦しむ。さらに、長尾にボールを取られたことを悔いて、寺沼にプレスにいったことも同様だ。
ここは、左SBの野嶽惇也に任せて、藤原はカバーに入ればいい。ただ、CBの心理的な宿命だとも言えるし、藤原の責任感のあらわれだとも言える。
CBにとって、縦パスをミスったり、決定的な場面を作られるシーンがあった際、どうしても「自分が守らなければいけない」という心理的な葛藤が生まれてくる。だから、一発で物事を解決しようとして、行かなくてもいいプレスに行ってしまったのである。
藤原としては、寺沼に左にスライドして来られるのが嫌だったので、右足で中に入ってくるのを阻止しようとした。しかし、寺沼が中ではなく縦に入ってきたので、慌てて左足を出してしまった。体重が右足にかかっている分、一歩前に出るのが遅れてしまったので、左足先だけのディフェンスになってしまった。これがペナルティキックを与えた要因なのだろう。