■指揮官が改めて投げかけたもの

 次戦の相手である柏レイソルは、ここまで5勝6分3敗としており、順位こそ10位と2ケタ順位ではあるものの、敗戦数はサンフレッチェ広島の2敗に次ぐリーグ2位タイの少なさの粘り強いチームだ。

 鬼木監督も、「しっかり組織化されている。守備も非常に堅いですし、攻撃もタレントがいます。さらに、若い選手も出てきていて、どんどん力をつけているところ」と警戒する。

 それでも、勝利を求めるべき理由がある。それは、この日の練習にも大勢が駆け付けたサポーターの存在だ。選手からは「今日って週末でしたっけ?」と声が出るほどの人数が足を運んでおり、そのサポーターのためにも勝利が求められる。

 鬼木達監督も、「この状況でも選手がブレずに頑張れているのはサポーターのおかげ」と、良い雰囲気でトレーニングができている感謝を表す。そして、「勝って喜び合いたい」と言い切る。

 そうした「見られている幸せ」な環境の中にいる選手に、指揮官が改めて投げかけたものがあるという。それは、なぜ川崎フロンターレでプレーしているのかというもの。「一緒に喜び合いたい気持ちがあるので、選手にも何のためにこのチームに来たのか、どういうサッカーをしたくて来たのかを今日も説いた」と明かす。

 昨年、タイトルを争った相手に勝利して再びの“反撃態勢”を整えられるか。その柏戦は、5月25日にU等々力で16時にキックオフとなる。

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