21日のホーム北朝鮮戦で上田綺世、小川航基というオランダ1部でプレーする東京世代の両FWが最前線しのぎを削る中、同じ東京世代の前田大然はサイドアタッカーとしての重要性を印象付けることに成功した。
第2次森保ジャパン発足後は「FWとサイドの控え」という中途半端な位置づけになっていた彼だが、三笘薫(ブライトン)の相次ぐ負傷離脱によって、左サイドのキーパーソンと森保一監督から認められるようになってきた。
最大の転機となったのが、先発出場したアジアカップのイラン戦だろう。彼は蹴り込み攻撃の起点となっていた相手右SBレザイアンを徹底的にマーク。ロングボールを蹴らせないように仕向けるなど、主導権を握っていた。その前田を森保監督が下げて、三笘を出した途端、守備力が低下。最終的に逆転負けを食らうことにつながってしまった。
「前田大然の守備とハードワークはやはり必要」という声も高まったが、あれだけ強度の高い守りができるアタッカーはそうそういない。相手がタフに戦ってくればくるほど、彼は底力を発揮するのだ。