後藤健生の「蹴球放浪記」第188回「スタジアムまでの交通問題」の巻(2)バスの運転手との「1対1」を制するテクニックの画像
線路を渡る跨線橋はこんな急勾配。金属が一部腐食して穴もあいている! 撮影:後藤健生

 蹴球放浪家・後藤健生は現在、インドネシアにいる。U-17ワールドカップを取材するためだ。たくさんの国際大会を取材してきた蹴球放浪家だが、今回は思わぬ問題に出くわした。ただし、その困難も、新たな「道」を発見するきっかけになり得るのだ。

■現金が使えない!

 さて、日本の初戦となるポーランド戦のある11月11日、ホテルから跨線橋を渡って駅の南側に出て、そこからBRTに乗り込みました。

「BRT」と称してはいても、バンドンのBRTは一般車線を走る普通のバスでした。アンコットと違うのは、バスが大型でエアコンが効いていて涼しいこと。そして、運賃がアンコットの倍以上かかるのでいつでも空いているのです。

 しかし、もう一つ問題がありました。現金による支払いができないのです。使えるのは専用カードか、インドネシアの銀行カードなどだけなのです。

 最初に乗り込んだ時は、「現金ではダメあるか?」と運転手とやり合っていたら、入口付近にいたおばさんが自分の持っているカードで支払ってくれました。彼女に現金を渡して、なんとかターミナルに到着することができました。

 ターミナルまで行けば、カードが手に入るだろうと思っていました。当然でしょ?

 係員に尋ねたら、カードを売っていそうな売店まで連れてってくれたのですが、どの店でも「ない」と言われたのです。結局、「1号線」にはその係員が乗せてくれたので無料で乗ることができました。

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