蹴球放浪家・後藤健生は現在、インドネシアにいる。U-17ワールドカップを取材するためだ。たくさんの国際大会を取材してきた蹴球放浪家だが、今回は思わぬ問題に出くわした。ただし、その困難も、新たな「道」を発見するきっかけになり得るのだ。
■現金が使えない!
さて、日本の初戦となるポーランド戦のある11月11日、ホテルから跨線橋を渡って駅の南側に出て、そこからBRTに乗り込みました。
「BRT」と称してはいても、バンドンのBRTは一般車線を走る普通のバスでした。アンコットと違うのは、バスが大型でエアコンが効いていて涼しいこと。そして、運賃がアンコットの倍以上かかるのでいつでも空いているのです。
しかし、もう一つ問題がありました。現金による支払いができないのです。使えるのは専用カードか、インドネシアの銀行カードなどだけなのです。
最初に乗り込んだ時は、「現金ではダメあるか?」と運転手とやり合っていたら、入口付近にいたおばさんが自分の持っているカードで支払ってくれました。彼女に現金を渡して、なんとかターミナルに到着することができました。
ターミナルまで行けば、カードが手に入るだろうと思っていました。当然でしょ?
係員に尋ねたら、カードを売っていそうな売店まで連れてってくれたのですが、どの店でも「ない」と言われたのです。結局、「1号線」にはその係員が乗せてくれたので無料で乗ることができました。