「この舞台裏を出したこと、いいと思います」ウズベキスタン後のピッチでなでしこ指揮官が声にした「意味が深すぎる”お疲れ様”」をファン絶賛!「全ての思いが伝わる」の声の画像
なでしこジャパンの池田太監督が試合終了後に選手を労った  撮影:中地拓也

 パリ五輪を目指して、なでしこジャパンがアジア2次予選を戦っている。その一つである10月29日に行われたウズベキスタン戦においての、密着動画が話題だ。

 サッカー女子日本代表は予選初戦でえインドに7-0と大勝。2試合目のウズベキスタン戦でも立ち上がりの10分に先制。その5分後にも追加点をあげるなど、ゴールラッシュの兆しが見えた。しかしチームはここから戦い方を変える。相手陣内でボールを保持するものの、ゴールには向かわない。日本は75分近くパス回しに徹した。終わってみればボール支配率が90%を超えるなど、異様な試合内容となった。

 ウズベキスタンもボール奪取を試みなかったこの試合、背景には利害の一致があった。グループCのなでしこが大量得点で勝利した場合、ウズベキスタンは2位としての予選通過が絶望的になる。そして日本はグループAのオーストラリアと、最終予選で当たる可能性が高い。

 しかし、ウズベキスタンが全グループの2位の中で成績最上位になれば、最終予選に進出する。その場合は日本の対戦相手がグループBの韓国か北朝鮮になる可能性がある。

 オーストラリアは今夏の女子W杯でベスト4の強豪。確実にパリ五輪を目指すため、日本はウズベキスタンの得失点差を考慮して大差での勝利を避けたのだ。

 苦肉の策とも言える戦い方を選択した池田太監督は試合終了後、ピッチの選手たちに「お疲れ様でした」「ほんとにお疲れさん」と声をかけた。続けて「いつもはね、試合終わったらおめでとうと言葉をかけたいけど、今日はほんとにお疲れさんでした」と、選手を労った。

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