サッカー界に、新たな流行語大賞候補が誕生したかもしれない。発信者は、またもFC東京のDF長友佑都だ。
2022年終盤、あらゆる場所で叫ばれる言葉があった。スポーツでも、日常生活でも「ブラボー!」の掛け声が席巻していた。
元ネタは、カタール・ワールドカップでの長友佑都の一言だ。日本代表の一員として、勝利を喜び、仲間を称えた一言が、試合を重ねるごとにパワーを帯びていく。惜しくもラウンド16でサムライブルーは敗れたが、大会後も「ブラボー!」の声が日本から消えることはなかった。当時はすでに2022年の流行語大賞は決まっていたが、タイミングが間に合っていれば、受賞は確実だったとの声が上がっていた。
帰国後もあらゆる場所で求められ続け、長友本人はついに「ブラボー封印」を宣言した。だが、サッカー界から新たな流行語大賞が生まれるかもしれない。長友が、またも名言を世に送り出したのだ。
29日のJ1第10節で、FC東京はアルビレックス新潟に2-1で勝利した。その試合後、クラブはツイッター公式アカウントで得点者の仲川輝人の動画を公開。その殊勲者がカメラに向かって披露した言葉がある。「こうやりなさい、こうやりなさい」。自分がやったようにプレーすれば点を取れますよ、とアピールしていたのだ。
勝利から一夜明け、FC東京はこの元ネタを明かした。全体練習後、選手たちはシュート練習を行っている。その場で“指導”にあたっているのが長友だった。
長友が先陣を切ってシュートを決める。そのままで終わらないのが長友だ。
「こうやりなさい」
「簡単だから、パスするようにやればいいんだから」
ドヤ顔全開で、チームメイトたちにシュートの決め方を伝授した。その効果があったのか、仲川も豪快にゴールネットを揺らす。仲川は「こうやりなさい」という長友の姿まで忠実に模写したが、長友も「ね、言ったとおりにやればいいんだから」と、あくまでマウントを譲らなかった。