■「でも、逆にそれが新しかった」
その谷口は、そうしたJリーグとの違いが、「でも、逆にそれが新しかった」と語っている。それは、自身が世界最大の祭典でプレーしたことと無関係ではない。
というのも、「ワールドカップを経験してもそうですけど、結局、個で守れちゃえば問題ないっていうチームがたくさんいて、前線の選手も個ではがせば、個で打開できれば、それが戦術になるっていうような戦いだったり、そういうチームがたくさんいて。サッカーに正解はないというか、いろんな国がいろんなサッカーをしているので、そこを学びたいなというか、体験したい」と語っているからだ。
強力なアタッカーがいればそれが戦術になり、強力なDFがいればそこに依拠した戦術になる。それは、世界の強豪国であっても同じことだった。リオネル・メッシがいるアルゼンチン代表やキリアン・エムバペがいるフランス代表はその典型。一方、フィルヒル・ファン・ダイクらがいるオランダ代表は、守備面でその恩恵を受けている。
だからこそ、「緻密さがない分、本当に一人一人の力が求められるのはJリーグにない部分かなというのはありますし、そこを成長に繋げられたらなと思ってます」と目を輝かせた。
谷口は、「(W杯で)勝ち上がっていくような強豪な国にはボールを繋げて守備範囲が広くてって言うDFがいるので、日本が勝ち上がって行くためには、そういう選手がたくさん出てこないといけないんだろうなっていうのはすごく感じました。守備範囲が広く、4枚だったり、むしろ2CBで守り切れちゃうくらい、そういう能力を持った選手たちがたくさんいて」と個の重要性を説いており、だからこそ、その成長を自身に課しているようだ。