アヤックスは、選手を育成する力の高さで知られる。そのオランダの名門に、新たなスター候補が出現した。飛び級の１６歳が、ＤＦとは思えない見事なドリブルとシュートを披露したのだ。
古くはヨハン・クライフやマルコ・ファン・バステンやデ・ブール兄弟、最近であればフレンキー・デ・ヨングにマタイス・デ・リフト…。アヤックスのアカデミーが輩出したタレントは、枚挙にいとまがない。当然ながら、育成は途切れることなく続いており、世界はこれからも輝く才能を目にしていくことだろう。
その世界トップクラスのアカデミーに、新星候補が現れた。アヤックスＵ１８に所属する１６歳のＤＦだ。
ジョレル・ハトは、今夏にアヤックスＵ１７から昇格したＣＢ。左利きで、左サイドバックを務めることもある。Ｕ－１６から年代別のオランダ代表にも選出されており、将来が期待されるＤＦだ。
飛び級でのＵ１８昇格だが、驚くことにすでにキャプテンマークを託されている。ピッチ上で一切物怖じする様子はなく、そのメンタリティが驚くべきプレーを生み出した。
舞台となったのはＵＥＦＡユースリーグだ。１０月１２日に行われたナポリＵ１９とのグループステージ第４節で、ハトは強気をプレーで表現した。
１点を追う後半４３分、ハトは最終ラインから飛び出していった。一気に高い位置へと駆け上がり、中盤からの縦パスを受ける。前線に速いパスを入れると、足を止めることなくそのまま前に出て、くさびのボールを受け取った。
スピードを落とすことなくペナルティエリアに侵入すると、３度のタッチで３人のＤＦを翻弄。そのままゴールネットを揺らしてしまった。勝点１をもたらすゴールに、本人もチームメイトも大興奮。１６歳７か月でのＵＥＦＡユースリーグでの得点は、アヤックスＵ１８で歴代９位となる年少記録だという。
