■ホームでの挽回に期待したい

 組織として試合を支配し、最後は強烈な個で勝負を決める。現代的な銀河系軍団の姿がそこにはあった。

 手堅い強さというものにシフトして久しい近年のレアルが、ゲームの中でしか成立しないと揶揄されたPSGに成す術なく圧倒され、最後は個で上回られて敗れるというこの衝撃はあまりにも大きい。

 ここまで、スター軍団を率いることができる器なのかを疑問視され、フロントとの対立まで囁かれるようになったマウリシオ・ポチェッティーノ監督だったが、レアルの名将、カルロ・アンチェロッティ監督に「パリは私たちよりも上手くプレーし、勝利するに値した」と言わしめたこの試合内容と結果は、それら全てを上回ることになる。

 再戦は3月9日だ。これからはレアルではなくPSGの時代だということを知らしめるわけにはいかないレアルは、ホームでどう意地を見せるだろうか。

 もし、次戦でもPSGが圧倒して勝ち抜けることになれば、世界のトップでプレーしたいという野望を持つ選手たちからの見られ方も大きく変わることになる。たとえばムバッペがレアルに移籍する理由はなくなってしまう。レアルというブランドの絶対的な地位を守るためにも、やられるわけにはいかないのだ。

■試合結果

パリ・サンジェルマン 1-0 レアル・マドリード

■得点

90+4分 キリアン・ムバッペ(PSG)

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