サッカー日本代表は1月27日、中国代表とワールドカップ・アジア最終予選を戦い、2-0で勝利した。2月1日の首位・サウジアラビアとの対戦を前に、グループBの2位の座を守った格好だ。
今回の勝利はどんな意味を持ち、どんな未来につながるのか。ベテランのサッカージャーナリスト、大住良之と後藤健生が鋭く語り合う。
■意図不明だった中国代表のプレー
――複数得点かつ無失点で勝点3を獲得しました。おふたりも納得の試合だったでしょうか。
大住「勝たないといけない試合だったからね」
後藤「前半1点、後半1点で2-0で勝つというのは、完璧な試合運びだからね。相手が弱すぎた、ということもあるけれども」
――中国はボールもゴールも奪いにくる様子が感じられませんでした。
後藤「あまり守っているという感じでもなかったよね」
大住「昨年の9月に中東で対戦した時の中国は、後半になってようやく前に出てきたけど、本当に引いて5バックで守っていた。でも今回は、すごくノーマルに試合をしたよね。日本がすぐにボールを奪い返して攻め続けるから、中国が引きっぱなしのような形になったけど、別に守りを固めていたわけじゃない」
後藤「意図不明だったね。攻めるわけでも、守りを固めるわけでもない。もうちょっと戦略的に戦えばいいのにな、と思った」
大住「何だかこの試合を戦うというよりも、将来につなげるようという感じだったかな」
後藤「その割には、年寄りが多かったよね(笑)」