■追い詰められたドイツは崩れなかった
そんなドイツだが、初戦でフランスに1-0で敗れてしまった。そしてこの試合の前半も15分、クリスティアーノ・ロナウドにゴールを奪われ、嫌な予感が立ち込めた。先に試合を終えたフランスが勝ち点4になったため、この試合でポルトガルが勝って勝ち点6となれば、いまだ0のドイツは、自力での突破は叶わなくなってしまう。
しかし、追い詰められたこの状況でドイツは崩れなかった。
その中心にいたのはヨシュア・キミッヒとロビン・ゴセンスの両ウイングバックだ。
1点を追いかける35分、右サイドでボールを持ったキミッヒが利き足とは逆の左足で大きくサイドチェンジ。これを左サイドのゴセンスがダイレクトで折り返すとカイ・ハヴァーツが詰めたところでルベン・ディアスの足に当たり、ポルトガルのオウンゴールという形で同点となった。
そして興奮の余韻がまだ残る39分、トーマス・ミュラーがふわりとしたボールを入れると、ゴール前のハヴァーツの頭にはジャストミートしなかったものの、流れたところをキミッヒが折り返すと今度はラファエル・ゲレイロの足に当たり再びオウンゴールとなって逆転に成功した。