【EURO2020】イングランド対クロアチア(2)ラキティッチとマンジュキッチの抜けたチームでの役割の画像
イングランド対クロアチア キャプテンも務めたルカ・モドリッチ 写真:ロイター/アフロ

※その1はこちら

UEFA EURO2020 グループD第1節 イングランドvsクロアチア 2021年6月13日(日本時間22:00キックオフ)】

 35歳でありながら、レアル・マドリードの10番を背負い、世界最高のMFとして誰もが認める、クロアチアのルカ・モドリッチ。4度目となるEURO2020ではイングランドと緒戦で激突。

 この試合、モドリッチは攻守にフル回転ではなく、必要最低限の形で本来の良さを出していた。

 その理由は、クロアチア代表の問題にあった。

 問題とは、イヴァン・ラキティッチとマリオ・マンジュキッチが抜けたチームにおいて、レアル以上にモドリッチがあらゆるタスクをこなすしかないということだ。

 しかし、それは不可能だ。ビルドアップもままならないチーム状態では、いくらモドリッチ1人が本調子でもタイトル争いには加われない。

 モドリッチはそのプレーからわかるように頭の良い選手だ。そして、クロアチア代表というものを心底愛している。

 黄金世代の余韻が残っているうちに、自分に頼らないチームになってもらわなければ明るい未来はない。しかしそれを促すことができるのも自分だけ。

 もちろん想像でしかないが、そんなことを考えていても不思議ではない、と思えてしまうプレーぶりだった。

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