■「一丸」となってのタイムアップ

 後半、ベレーザは高い位置からのショートカウンターを狙う。リードを活かした戦い方で決定機を演出したが、仕留めきれずにいると、今度は広島が質の高さを見せつける。両翼を起点とした巧みな展開とボックス周辺での連携で、ベレーザを自陣にくぎづけにした。

 楠瀬監督は後半31分、中盤の眞城に代えてセンターバックの岩清水梓を投入。精神的支柱であるレジェンドの投入は、チームがいかに苦しい時間帯を過ごしているかの表れでもあった。

 それでも広島の猛攻は止まらない。GK大場朱羽がハイボールへの強さを発揮して辛うじて凌ぐものの、スタジアムには広島のチャントだけが響き、ベレーザがいつ飲み込まれてもおかしくない空気が支配していた。

 そのときだ。防戦一方のチームを必死に鼓舞すべく、指揮官はサポーターに声を求めた。
「声出してくれよ!」
 我に返ったように再び歌い始めたベレーザゴール裏。そこから鳴り止まぬ声援がピッチの選手たちを突き動かす。文字通り「一丸」となってタイムアップの笛を聞いた。険しすぎる道のりを全員で乗り越え、名門ベレーザが決勝の舞台へ駒を進めた。

 決勝の相手はRB大宮アルディージャWOMEN。4月29日、午後1時に等々力陸上競技場で運命のキックオフを迎える。


■試合結果

日テレ・東京ヴェルディベレーザ 3-1 サンフレッチェ広島レジーナ
※合計5-4でベレーザが勝ち抜け

■得点者

19分 小林里歌子(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
31分 村松智子(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
37分 樋渡百花(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
43分 神谷千菜(サンフレッチェ広島レジーナ)

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