1993年の5月15日にJリーグが開幕し、同年の10月28日に『ドーハの悲劇』、そして1997年11月16日の『ジョホールバルの歓喜』を経て、初めてワールドカップ出場を果たした日本サッカー界。このシリーズ連載では、時に人々を歓喜させ、時に人々を悲嘆させた、日本サッカーの歴史を紐解きながら、サッカーに関連する「今日の出来事」を紹介する。
川崎フロンターレ所属だったMF中村憲剛(元日本代表)が、「キャリアで唯一、勝っていいのだろうかと思わされたゲーム」と述懐した2011年のJ1第7節(4月23日開催)。前月の3月11日に発生した東日本大震災の被災地の思いを背負うベガルタ仙台をホーム、等々力陸上競技場に迎えた。
前半は川崎のペースで37分に田中裕介のゴールで先制したが、トレーニング不足ながら気持ちで戦う仙台が後半に盛り返し、73分にベテランMF太田吉彰の同点ゴールで息を吹き返す。終了3分前には梁勇基のFKからセンターバックの鎌田次郎がヘッドをねじ込み勝ち越した。
「東北に勇気を与えたい」というチーム全体の思いが乗り移ったような運動量を後半に発揮し、被災地に光をもたらす1勝を挙げた。
このゲームは2023年にJリーグ発足30周年記念として実施された『J30ベストアウォーズ』でベストマッチに選出されている。















