■仙台は0対2の状況で数的不利に
2点を追いかける仙台を、71分にアクシデントが襲う。左SB石尾陸登が敵陣で相手と交錯し、一発レッドを受けてしまうのである。自陣でのパスがズレてショートカウンターを浴びそうになり、スライディングを仕掛けたことによるものだった。客観的に見て厳しい印象もある判定だったが、いずれにせよ仙台は数的不利となる。いよいよ戦況は厳しくなった。
仙台は左MFの相良竜之介が最終ラインへ下がり、4-4-1で対応する。とはいえ、自陣でブロックを敷くわけにはいかない。マイボール時は相良と真瀬が高い位置を取るため、2バックのような配置になる。ボールの失いかたが良くないと、あっという間にゴール前まで運ばれてしまう。実際に10対11になった直後に連続して危ないシーンを作られたが、何とか3点目を避けることができた。
マイボールをテンポ良く動かす鳥栖が、ゲームをはっきりとコントロールしている。そのなかで、仙台がワンチャンスを生かした。
78分だった。左サイドでワンタッチパスが2本つながり、ペナルティエリア内左のFW宮崎鴻にボールが入る。背番号99はDFを背負いながら強引に反転し、右足のつま先でボールをつつく。シュートはゴール右スミを射止め、仙台が1点差に追いついた。宮崎が独力で奪った追撃弾である。







