■足りなかった「状況の見極め」

 左サイドしか見ていなかった松岡が、左にいる選手に出したパスを、安居にインターセプトされる。ここで松岡は「カウンターのチャンスだ」と判断したから、自分から一番近い選手にパスを出した。

 しかし、状況からすれば、右サイドにはフリーな選手が2人もいる。彼らのどちらかにパスを出してもいいし、松岡自身がドリブルをして相手を崩しに行ってもいい。

 瞬時の判断は確かに難しいのだが、首を振って状況を見極めなければならないシーンだった。


【35分の碓井聖生のシュート場面】

 この場面、なぜ福岡のフォワード(以後、FW)碓井聖生がディフェンスラインをフリーで抜け出せたのか、という問題が出てくる。

 浦和ディフェンスがいともたやすく相手FWに裏を取られているのはなぜなのだろうか? 

 ここでは、2つのミスが起こっている。まず、ダニーロ・ボザがトラップしようとしてボールに触れなかったことがある。

 次に、マリウス・ホイブラーテンの立ち位置に注目してほしい。彼だけがディフェンスラインから外れて下がって構えている。

 もし、左SBの長沼と右センターバック(以後、CB)のボザの間にポジショニングしていれば、碓井はオフサイドになっていた。

 ただし、ボザがトラップミスをしていなければ、何の問題もないシーンである。

 続く記事後半では、松尾佑介のシュート場面から分析していこう。

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