■「足りなかった」CBのカバーリング

【23分の遠野大弥の先制ゴールの場面】
 この場面は、遠野の美しいゴールがあってのシーンだか、このゴールのポイントはアンデルソン・ロペスの粘りからもたらされたということだ。

 ロペスにボールが渡った際、望月ヘンリー海輝がポジションを捨てて前に出てきてロペスにプレスを仕掛ける。ここで望月がロペスからボールを奪うなり、ボールを下げさせるなりできれば、遠野がシュートを打つスペースが作られなかった。

 ロペスがボールを取られないで粘ったことで、望月が引き出されることになった。遠野には林幸多郎がマークしていたが、遠野がボールをもらったすぐに振り向きざまにシュートを打つ。

 本来ならば、右ストッパーの望月が前に出ているのだから、隣にいる真ん中のセンターバック(以後、CB)の岡村大八が右にスライドしてポジションを埋めなければならない。  

 横浜FMは左サイドから攻めてきている。町田の右のSBが前に出ているので、いるべきポジションが不在になっている。そうした場合は、右にスライドしてカバーリングに集中するべきだ。

 記事後半は、28分の遠野大弥の追加点の場面から見ていこう。

(2)へ続く
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