
準決勝で対戦するアルサッドはカタール王者である。国内ではボールを握ってゴールを奪う戦い方を見せるが、国際試合では違った顔を持つ。5バックで引いて、カウンターを狙うのだ。
積極的に攻めてくるか、あるいは引いてカウンターを狙うか、2つの戦い方に備えなければいけないが、可能性が高いのは後者。つまり、川崎としてはスペースがない中で崩す作業が必要となる。5バックに苦戦するのはサッカーにおいて“定番の悩み”とも言えるが、ある選手は「その方が今はやりやすい」と話す。
というのも、「今、リーグ戦では相手を押し込むところまでが苦戦していて」と話す部分があるからで、ラウンド16の上海申花の第2戦が「理想のイメージになるのでは」とも話す。当時、第1戦で勝利していた上海申花は、等々力での第2戦で守備を選択した。そこで川崎は人数をかけた攻めを見せて序盤からチャンスを作る。先制点こそ佐々木旭が見せた個のゴラッソだったが、その前からチャンスを作っていて、ゴールを奪うのは時間の問題となっていた。
「序盤から攻勢を仕掛けられるのが理想的な展開」と話す流れに持ち込み、そして、ゴールを決められるか。実際、そのための戦術練習が行われており、後半に多くのゴールを奪っている長谷部フロンターレの前半の得点力に注目したい。