■「ツラくてツラくて“頭をポンポン”」
ブンデスリーガ全体を見渡すと、フランクフルトFWのオマル・マームッシュ(25)は、すごかった。あのドリブルはエグいなって。一人で「違い」をつくれるところがすごい。フランクフルト(10月31日ドイツ杯2回戦)と対戦したとき、フランクフルトが退場者を出して10人と少ない中、途中から入ってきたマームッシュ1人にやられたんです。1月に、マンチェスターシティに移籍しましたけど、2月15日のニューカッスル戦で移籍後初ゴール。しかも、ハットトリックのおまけつきですからね。これから、どこまですごくなるのか。
あとは、もちろんチャンピオンズリーグは見ています。チェイス・アンリ、すごかったですね。最近は、苦労していますけど。アンリとは代表で一緒だったときに、最初2人とも代表のレベルについていけなくて、ツラくてツラくて、僕があいつの頭をポンポンしながら「帰りたいね」とずっと言い合っていたのを覚えています(笑)。でも徐々に、代表などの高いレベルのところに入っても「帰りたい」という感覚はなくなって、その高いレベルのものを吸収して追いついて追い越して行くことが楽しくなっていった気がします。
それにしても、最近の板倉コウくんは、すごくないですか? ケガはありましたが、コンディションをキープしている。裏でトレーニングを誰よりもやっているのを僕は知っています。上に行く選手って、こういう選手なんだなと思って、いいところを盗んでいるところです。
というのが、2024‐2025シーズン前半戦の振り返りです。後半戦、出場のチャンスが増えているので、ウォルフスブルク戦に続くゴールを早く決められるように頑張ります! 続いての連載4回目は、全国サッカー選手権など、大好きな冬のことを中心に、話させてください。
(構成/了戒美子)